パソコン関連情報

デスクトップパソコンの選び方とは?種類やメリットもあわせて紹介

ライター :
なべ焼き
掲載日 :
2023/3/14

卓上に設置して使用する据え置き型のパソコンをデスクトップパソコンと言います。最近では携帯性の高いノートパソコンが主流ですが、デスクトップパソコンにはノートパソコンとは違ったメリットがあることをご存知でしょうか。


この記事では、デスクトップパソコンを購入する際の選び方や、デスクトップパソコンの長所、ノートパソコンとの違いなどについて解説しています。


デスクトップパソコンの購入を考えている方は、この記事を参考にしてみてください。

デスクトップパソコンとは?

デスクトップパソコンとは、机上に備え付けて使用する用途で作られたパソコンのことを指します。


パソコン本体とディスプレイやキーボードなど各機器が独立しており、ノートパソコンのように持ち運びは不可能ですが、パーツの交換や増設が容易です。


パーツを組み合わせ、いわゆる自作パソコンを作ることも可能な拡張性の高さが特徴です。

ノートパソコンとの違い

ディスプレイやキーボード、バッテリーなど必要なものがすべてパソコン本体と一体化しており、折りたたんで持ち運びができるパソコンをノートパソコンと言います。


ノートパソコンは携帯性を確保するため、限られたスペースの中に機能が詰め込まれています。しかし、持ち運びを考えなくていいデスクトップパソコンは大きさを制限する必要性が薄いため、さまざまな機能を搭載することが可能です。


また、デスクトップパソコンはノートパソコンと比べてパーツの追加や増設、グレードアップがしやすいことも特徴の一つと言えます。

デスクトップパソコンの種類

デスクトップパソコンはその形状や大きさ、構造などの違いによっていくつかの種類に分けられます。


それらのデスクトップパソコンを一体型モデル・タワー型モデル・省スペース型モデルと大きくに3種類に分け、それぞれの特徴を紹介します。

一体型モデル

一体型モデルとは、パソコン本体とディスプレイが一つになったモデルのことを指しており、液晶一体型パソコンとも言われます。


ディスプレイの背面にパソコン本体のパーツが詰め込まれているため、ディスプレイとキーボードの置き場所さえ確保できれば、どこにでも設置可能です。


また、接続ケーブルの数が少ないため見た目がすっきりしており、スタイリッシュなデザインが多いのも特徴の一つと言えます。

タワー型モデル

パソコン本体のパーツが、高さがある箱型のケースに納められているものをタワー型モデルと言います。ケースのサイズが比較的大きいため、設置するためには机の上や下にある程度のスペースが必要です。


タワー型モデルは、ケース内に余裕があることからパーツの追加や増設がしやすく、高性能なパーツを複数搭載できる拡張性の高さが特徴です。


また、排熱性にも優れており、発熱量の高い高性能なパーツでも、安定した動作が望めます。

省スペース型モデル

省スペース型のモデルには、パソコン本体のケースがタワー型モデルより小型のものや、横置きが可能なもの、手のひらサイズのものなど、さまざまな形状が存在しており、ミニPCとも言われています。


置き場所のスペースが限られている場合にはとても便利ですが、基本的に小さいほど拡張性が低くなる傾向にあります。


また、パーツは小型になるほど価格が高額になるため、コストパフォーマンスの面ではタワー型モデルが優れていると言えるでしょう。

デスクトップパソコンのメリット

ノートパソコンは持ち運びしやすく、バッテリーを搭載しているため電源がなくても使えるというメリットがあります。では、デスクトップパソコンにはどのようなメリットがあるのでしょうか。


ここでは、デスクトップパソコンのメリットについて、3つのポイントに分けて紹介します。

ノートPCと比較してパイスペックPCが安価

ゲームや動画・音楽編集、本体に3台以上のディスプレイを接続するなど、パソコンに高い負荷をかける使い方をする場合は、ハイスペックなパソコンを選ぶ必要があります。


ノートパソコンは、携帯性を確保するために小さなパーツを組み合わせて作られています。本体のスペックが高くなるほど高価になるため、コストパフォーマンスで選ぶ場合はデスクトップパソコンがおすすめです。


まデスクトップパソコンは、より高い性能が必要になった場合にパーツを交換・増設できる拡張性や高性能のパーツを安定して動作させるための冷却性にも優れています。

高パフォーマンスが期待できる

コンピューターが動作する際、パーツからは熱が発生します。パーツが高温になり過ぎるとパフォーマンスを低下させる要因となるため、冷却ファンなどでパーツを冷やす必要があります。


デスクトップパソコンはケースがあることで冷却スペースを確保しやすく、発熱量の高いパーツを装備していても、風通しの良い環境を維持できます。そのため、熱によるパフォーマンスの低下を防ぎやすいと言えるでしょう。


また、ケースに余裕があれば大型の冷却ファンを装備できます。ファンが大きいほど少ない回転数で一定の風量を作り出せるため、高い冷却性と静音化を両立することも可能です。

カスタマイズが容易にできる

デスクトップパソコンはケースの側面が開く作りになっているため、内部の手入れやパーツ交換がしやすいのが特徴です。


また、デスクトップパソコンで使用されるパーツは同じ規格で製造されていることが多く、規格さえ合えばパーツを自由に組み合わせて使うことができます。


特定のパーツのみを交換することも容易なため、自由自在なカスタマイズが可能です。

デスクトップパソコンの選び方

デスクトップパソコンを選ぶ際は、何に使うかを意識するようにしましょう。パソコンの使用目的によって、求められる性能が変わってくるからです。


ここでは、デスクトップパソコンの選び方の基準を、その目的別に紹介します。

PCゲームの快適性を求める

パソコンでゲームをする場合、一般的には高いスペックが求められます。パソコンが高性能であればあるほど快適なプレイができ、ある程度の性能がないとプレイが困難なゲームもあります。


PCゲーム用のパソコンを選ぶ際に特に重視したい性能は、ゲーム画面を遅延なく表示させる描画性能と、長時間のプレイでも高いパフォーマンスを維持できる冷却能力です。


最近では、各メーカーが「ゲーミングPC」と銘打ったゲーム用のパソコンを発売しています。 ゲーミングPCであれば、PCゲームを快適にプレイできる環境を一通り揃えられるでしょう。

動画編集・イラスト制作を行いたい

動画の編集やイラストの制作など、クリエイティブな用途でパソコンを使う場合は、作業スピードやクオリティを高められるような性能のものを選びましょう。


具体的には、複数のアプリケーションを同時に起動できる大容量メモリやマルチコアプロセッサー、解像度の高い画像が扱えるグラフィックス、常に完成形を確認しながら作業できる高性能のディスプレイなどが必要になります。


また、作業に集中できる環境づくりのため、回転音が小さい冷却ファンを選ぶと良いでしょう。

コスパを重視したい

パソコンは性能によって価格が大きく変わります。コストパフォーマンスを考慮してデスクトップパソコンを選ぶ場合は、予算と使用目的を明確にしておきましょう。


ここでは、代表的な4つのクラス別に大まかな価格と主な使い方を紹介します。

エントリークラス

エントリークラスとは、比較的安価な初心者向けパソコンのことを指します。機能を絞ることでコストを低減しており、3万円から5万円程度で購入することができます。スペックはやや低めですが、メールやWebサイトの閲覧が主な用途であればエントリークラスでも十分でしょう。

ミドルクラス

5万円から10万円程度で購入できるミドルクラスは、価格と性能のバランスが取れたクラスと言えます。Webサイトの閲覧のほか、Officeソフトの利用やYouTubeなどでの動画視聴、ビデオ通話など、普段使いのパソコンとして十分な性能を備えています。

ハイスペックモデル

10万円を超えるハイスペックモデルになるとアプリケーションを複数起動したり、簡単な動画編集を行えるなど、ある程度パソコンに負荷をかける作業もこなせるようになります。ゲーミングPCも、ライトユーザー向けのものであればこの価格帯で購入可能です。

ハイエンドモデル

ハイエンドモデルとは、高性能で高価格な上級者向けの製品のことを言います。最上位グレードのCPUやグラフィックボードなどを搭載した、20万円以上の価格帯のモデルです。最新のPCゲームをストレスなくプレイしたいゲーマーや、本格的な動画編集をしたいクリエイターなど、コアなユーザー向けのパソコンと言えます。

おすすめのデスクトップパソコン

ここからは、おすすめのデスクトップパソコンを3点紹介します。


これまで紹介したデスクトップパソコンのメリットや選び方と併せて、パソコン選びの参考にしてみてください。

ASUS V222FAK (V222FAK-I310110EC)

幅7mmの超狭額ベゼルを採用したデスクトップパソコンです。表面仕様はノングレアとなっており、映り込みを抑えつつ美しい画面を表示することができます。

インチ 21.5型
CPU インテル® Core™ i3-10110U
OS Windows 11 Home
メモリ 8GB
ストレージ SSD : 256GB
オフィス (付属していません)
この商品をチェックする

ASUS M3400WU (M3400WU-R75700ECO)

AMD Ryzen™ 7 プロセッサーを搭載。ウェブブラウジングや動画視聴、資料作成など日常的な作業から高負荷のタスクまで幅広く活躍する1台です。​

インチ 23.8型
CPU AMD Ryzen™ 7 5700U
OS Windows 11 Home
メモリ 16GB
ストレージ SSD : 256GB & HDD : 1TB
オフィス Microsoft Office Home and Business 2021
この商品をチェックする

ASUS S500MD--I7R3060EC

高速・大容量メモリを搭載し、高負荷なタスクも軽々こなすことができるデスクトップパソコンです。高速 PCIe SSDによりストレスのないデータ転送を実現しています。

インチ (ディスプレイは付属していません)
CPU インテル® Core™ i7-12700
OS Windows 11 Home
メモリ 32GB
ストレージ SSD : 512GB
オフィス WPS Office 2
この商品をチェックする

デスクトップパソコンのチェックポイント

ここからは、デスクトップパソコンを選ぶ際にチェックしておきたいポイントを紹介します。


ポイントごとに何を選択するかは、用途によって変わります。用途に合わないデスクトップパソコンを購入して後悔しないためにも、以下に挙げるポイントを一つ一つチェックしてみましょう。

OS

OS(オペレーティング・システム)とは、コンピューター全体のシステムを管理して動かすために必要なソフトウェアです。デスクトップパソコンだけでなく、ノートパソコンやスマートフォンなどにも必ず搭載されています。


OSの選択肢としては、一般的に利用されているWindows OSやApple社製のmacOS、Chrome OSなどがあります。

CPU・メモリ・ストレージ

「CPU」「メモリ」「ストレージ」の3種類のパーツは、パソコンの性能を決める主要なパーツと言えます。


CPUはパソコン上で行われるあらゆる作業の処理を担う、人間で言えば頭脳に相当する重要なパーツです。その性能はクロック数やコア数で表され、数値が大きいほど処理能力も高くなります。


メモリは、パソコン上で処理されるデータを一時的に保存しておく記憶装置です。ストレージよりもスムーズにデータの読み書きができるため、容量が大きいほど処理速度の安定につながります。


必要なメモリの容量は、パソコンの主な用途がインターネットやメール、動画再生であれば8GB、ゲームや画像編集であれば16GB、動画編集であれば32GBが目安です。


ストレージはパソコンのデータを保存するための装置で、主にHDD(ハード・ディスク・ドライブ)とSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)の2種類があります。HDDは比較的低価格で大容量を確保でき、SSDはデータの読み書きが速いです。


それぞれのメリットを受けるために、HDDとSSDの両方を搭載したり、HDDとSSDを一体化したSSHD(ソリッド・ステート・ハイブリッド・ドライブ)を搭載したりすることもあります。

グラフィックボード・マザーボード

グラフィックボードとは、ディスプレイへの映像の出力を担当するパーツです。GPUというプロセッサー(半導体チップ)が搭載されており、画像をより精細に表示したり、3D映像をなめらかに表示する際に役立ちます。


グラフィックボードはパソコンにとって必須のパーツというわけではありませんが、最新の3Dゲームなど膨大な容量のグラフィックス処理を行う場合に重要です。本格的にPCゲームを楽しむのであれば、ぜひ搭載したいパーツと言えるでしょう。


なお、CPUやメモリを搭載した基盤であるマザーボードの中には、オンボードグラフィックと言う、GPUも搭載したタイプがあります。この場合、グラフィックボードは搭載されません。


オンボードグラフィックは、性能面ではグラフィックボードを搭載した場合より劣るものの、消費電力や搭載スペースが節約できるというメリットがあります。

ネットワーク機能

デスクトップパソコンをインターネットに接続する場合、ルーターなどのネットワーク機器にLANケーブルを繋いで接続する「有線LAN」と、ネットワーク機器の電波を受信して接続する「無線LAN(Wi-Fi)」の2種類の方法があります。


有線LANでの接続は通信が安定しており、通信速度が速いのがメリットです。動画など大容量のデータを頻繁にダウンロードする場合や、オンラインゲームを快適にプレイしたい場合に適しています。


一方、Wi-Fiは接続にLANケーブルが不要なため、機器とパソコンが離れていてもネットに接続できるのがメリットです。


デスクトップパソコンの中には、Wi-Fi機能に対応しておらず、有線LANでしかインターネットに接続できないものもあります。Wi-Fiでネットに接続したい場合は、購入時にチェックしておきましょう。

光学ドライブ

光学ドライブとは、DVDやBD(ブルーレイディスク)を再生するための装置です。デスクトップパソコンをDVDやBDのプレーヤーとしても使いたい場合は、光学ドライブを搭載したものを選びましょう。


また、DVDなどのディスクに入れられたソフトウェアやデータをパソコンにインストールする場合にも、光学ドライブが必要になります。


光学ドライブには外付けタイプのものもあります。光学ドライブが必要かどうか分からない場合は、光学ドライブ未搭載のパソコンを購入し、必要になってから外付けの光学ドライブを用意しても良いでしょう。

Officeソフト

WordやExcelなど、「Microsoft Office」のソフトをデスクトップパソコンで使いたい場合は、できれば最初から付属されているものを選びましょう。


Officeソフトは後からインストールすることも可能ですが、単体で購入すると割高になります。Officeソフトが必要なことが分かっている場合は、予算を抑えるためにも最初からインストールされているパソコンを選ぶのがベターです。

裏配線

裏配線とは、デスクトップパソコンの内部の配線をマザーボードの裏側に回した配線のことです。配線が綺麗になるだけでなく、パーツの交換がしやすくなったり、冷却のための空気の流れが良くなったりするというメリットがあります。


デスクトップパソコンのカスタマイズ性や冷却性能にこだわるのであれば、裏配線になったパソコンを選んでみてはいかがでしょうか。

冷却装置

先述の通り、パソコンのパフォーマンスを維持するために重要なのが冷却能力です。特にCPUは温度が上がり過ぎると、損傷を防ぐために処理能力を下げる仕組みが搭載されているため、熱はパソコンの動作を遅くする大きな要因となります。


パソコンを冷却する装置には、大きく分けて空冷式と水冷式があります。


空冷式は、CPUの上に載せた「ヒートシンク」という部品に熱を集め、その熱をファンで空気中に放出することでCPUを冷やします。CPUの周囲の部品も同時に冷却できるため、ケース内部に冷却のためのスペースを十分に取れない場合に特に有効な冷却方法です。


水冷式は、CPUの熱を「クーラント液」という液体に移し、温まったクーラント液をポンプでラジエーターに送ったうえで、ラジエーターに取り付けたファンでクーラント液の熱をケースの外に放出する仕組みとなっています。


水冷式は空冷式と比べて冷却速度が速いため、ゲーミングPCなど長時間にわたって大きな負荷がかかるパソコンに適した冷却方法です。

用途に合ったデスクトップパソコンを見つけよう

デスクトップパソコンには、必要最低限の性能を持つ初心者向けのものから、最新のゲームや動画編集ができるハイスペックなもの、コンパクトなものやディスプレイと一体化したものまで、さまざまなモデルが販売されています。


ネットサーフィンやビジネス、創作活動やゲームなど、用途によって最適なデスクトップパソコンは変わってきます。今回の記事を参考に、自分に合ったデスクトップパソコンを見つけてみてください。